やっと読み終わりました~
今回は扶桑社から出版されているロマンス小説です。
「ストーンヴィル侯爵の真実」
放蕩者で女たらしと悪名高い侯爵オリバーは、祖母から1年以内に結婚するようにと命令された。
さもなくば一切の財政援助を打ち切ると……
4人の弟妹の生活を見なくてはいけないオリバーは途方に暮れた。
しかし両親の悲惨な結婚生活とその終焉を見てきた彼は結婚というものに一切の希望を持てずにいた。
何とか結婚せずにばばさまを納得させる方法な無いものか……
そんな時に偶然出会ったのがアメリカから行方不明の婚約者を追ってきたマリア。
この娘を偽装婚約に巻き込めばばばさまを出し抜けるぞ。
そう考えたオリバーは……
今回もヒストリカル物を読んでいました。
しかも偽装結婚(婚約)モノ。
ベタですね。
いいんです。ベタこそ正義です。
アメリカ娘とイギリス貴族のロマンス小説って結構あるんですよね。
作家さんはアメリカ人、出版される所もアメリカなのでこうなるのでしょう。
昔から不思議だったんですよね。
同じ言葉を話すのに全く文化が違う国があるってどんな感じなんだろう?って。
しかもイギリスは階級社会。
アメリカは平等主義。
真逆ですものね。
江戸時代にタイムスリップしたけど、江戸時代にも現代と同じテクノロジーがあった。
でも士農工商はあって、当たり前に身分が分かれてるみたいな感じでしょうか?
うーーん、想像しにくい(笑
イギリスの階級社会に触れて戸惑うヒロインと、ヒロインのストレートな物言いに逆に新鮮さを覚えるヒーローという組み合わせが微笑ましいのがアメリカ娘とイギリス貴族の組み合わせです。
ここからネタバレと感じる可能性あり↓
さてさて、今回のお話のポイントです。
ちょっと辛口なのでこれから読もうと思っている方はここから下は読まない方がいいカモ……
①オリバーの懺悔っぷり
今回のヒーローであるオリバーですが、それまで放蕩三昧の生活をしていた悪い男です。
それがですね、マリアと出会って彼女の真っ直ぐな心に触れると、あっという間に改心して自分の過去を悔います(笑
本当はピュアな男なんですが悪ぶっていたのです。
しかしその変身っぷりがちょっと女にとって都合が良い男すぎはしないかい?と思ってしまいました(笑
35歳まで続けた放蕩生活をヒロインと出会って2週間で改心するかなぁ…
話の展開が上手いので読んでる間は2週間という期間は感じさせないんですが、最後の方で2週間って言っちゃうんですよね……
正に余計な一言。
②悪役の追い詰めっぷり
勧善懲悪。これもロマンス小説の特徴です。
悪は完膚無きまでに叩きのめすのがお決まり。
撃ち殺したり、事故で首の骨を折って即死したりと容赦ありません。
今作の悪役くんは命こそ助かってますが、追い詰められ方にドラマティックさが足りないような気がしました。
自分の部屋で、関係者からやいやい攻められてガックリ…みたいな。
暴力シーンが好きなわけじゃないですが、もうちょっとハラハラさせてくれても良かった気がします。
③ばばさまが良い味
ヒーローの祖母は良い味出してました。
現役でビール工場を経営していて巨万の富を持っています。
居酒屋の娘であったにも関わらず一代で大出世した傑物です。
こういうゴッドマザー的なキャラクターは大好き。
④セクシーシーン盛りだくさん
これは賛否別れるところだと思いますが、セクシーなシーンは沢山あります。
私はロマンス小説にセクシーを求めていないので、歴史物の作品ならキス~軽いボディタッチ位で十分だと思っています。
それ位が当時の令嬢達のリアルなボーダーラインだったと思いますし。
なのでちょっと今作はちょっとやり過ぎの感がありました。
中途半端で止めるなんて、それこそリアルじゃないという意見もありそうですが(笑
もちろん下品な感じの無い美しいシーンばかりですけどね。
読み終わった後に扶桑社のHP見てみたのですが、この作家さん「セクシーリージェンシーの女王」と呼ばれている人気作家だったんですね。
そうか……セクシーありきの作家さんだったんだ……
と後から知ることとなりました(笑
考えてみると。今まで読んできたヒストリカル物の作家さんてイギリス人ばっかりだったんですよね。
台詞ひとつにもちょっと含みがあるような雰囲気がるというか。
だから今回初めて読んだアメリカ人作家が描くイギリス貴族に違和感があったんだと思います。
どこかハリウッド的でヨーロッパの閉鎖的な雰囲気が足りないというか。
でも、この作家さんさすがに人気作家だけあってお話の運びは上手なので、アメリカを舞台にしたヒストリカル物を書いてくれないかなぁ~と思いました。
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