2016年2月24日水曜日

ストーンヴィル侯爵の真実 サブリナ・ジェフリーズ

やっと読み終わりました~
今回は扶桑社から出版されているロマンス小説です。

「ストーンヴィル侯爵の真実」

放蕩者で女たらしと悪名高い侯爵オリバーは、祖母から1年以内に結婚するようにと命令された。
さもなくば一切の財政援助を打ち切ると……
4人の弟妹の生活を見なくてはいけないオリバーは途方に暮れた。

しかし両親の悲惨な結婚生活とその終焉を見てきた彼は結婚というものに一切の希望を持てずにいた。

何とか結婚せずにばばさまを納得させる方法な無いものか……

そんな時に偶然出会ったのがアメリカから行方不明の婚約者を追ってきたマリア。

この娘を偽装婚約に巻き込めばばばさまを出し抜けるぞ。
そう考えたオリバーは……


今回もヒストリカル物を読んでいました。
しかも偽装結婚(婚約)モノ。

ベタですね。
いいんです。ベタこそ正義です。

アメリカ娘とイギリス貴族のロマンス小説って結構あるんですよね。
作家さんはアメリカ人、出版される所もアメリカなのでこうなるのでしょう。

昔から不思議だったんですよね。

同じ言葉を話すのに全く文化が違う国があるってどんな感じなんだろう?って。

しかもイギリスは階級社会。
アメリカは平等主義。

真逆ですものね。

江戸時代にタイムスリップしたけど、江戸時代にも現代と同じテクノロジーがあった。
でも士農工商はあって、当たり前に身分が分かれてるみたいな感じでしょうか?

うーーん、想像しにくい(笑

イギリスの階級社会に触れて戸惑うヒロインと、ヒロインのストレートな物言いに逆に新鮮さを覚えるヒーローという組み合わせが微笑ましいのがアメリカ娘とイギリス貴族の組み合わせです。

ここからネタバレと感じる可能性あり↓







さてさて、今回のお話のポイントです。
ちょっと辛口なのでこれから読もうと思っている方はここから下は読まない方がいいカモ……


①オリバーの懺悔っぷり
 今回のヒーローであるオリバーですが、それまで放蕩三昧の生活をしていた悪い男です。
 それがですね、マリアと出会って彼女の真っ直ぐな心に触れると、あっという間に改心して自分の過去を悔います(笑

 本当はピュアな男なんですが悪ぶっていたのです。

 しかしその変身っぷりがちょっと女にとって都合が良い男すぎはしないかい?と思ってしまいました(笑
 35歳まで続けた放蕩生活をヒロインと出会って2週間で改心するかなぁ…

 話の展開が上手いので読んでる間は2週間という期間は感じさせないんですが、最後の方で2週間って言っちゃうんですよね……
正に余計な一言。
 
②悪役の追い詰めっぷり

 勧善懲悪。これもロマンス小説の特徴です。
 悪は完膚無きまでに叩きのめすのがお決まり。
 撃ち殺したり、事故で首の骨を折って即死したりと容赦ありません。
 今作の悪役くんは命こそ助かってますが、追い詰められ方にドラマティックさが足りないような気がしました。
 自分の部屋で、関係者からやいやい攻められてガックリ…みたいな。
 暴力シーンが好きなわけじゃないですが、もうちょっとハラハラさせてくれても良かった気がします。


③ばばさまが良い味
 ヒーローの祖母は良い味出してました。
 現役でビール工場を経営していて巨万の富を持っています。
 居酒屋の娘であったにも関わらず一代で大出世した傑物です。
 こういうゴッドマザー的なキャラクターは大好き。

④セクシーシーン盛りだくさん
 これは賛否別れるところだと思いますが、セクシーなシーンは沢山あります。
 私はロマンス小説にセクシーを求めていないので、歴史物の作品ならキス~軽いボディタッチ位で十分だと思っています。

 それ位が当時の令嬢達のリアルなボーダーラインだったと思いますし。
 なのでちょっと今作はちょっとやり過ぎの感がありました。
 中途半端で止めるなんて、それこそリアルじゃないという意見もありそうですが(笑
 もちろん下品な感じの無い美しいシーンばかりですけどね。
 
 読み終わった後に扶桑社のHP見てみたのですが、この作家さん「セクシーリージェンシーの女王」と呼ばれている人気作家だったんですね。

そうか……セクシーありきの作家さんだったんだ……

と後から知ることとなりました(笑


考えてみると。今まで読んできたヒストリカル物の作家さんてイギリス人ばっかりだったんですよね。
台詞ひとつにもちょっと含みがあるような雰囲気がるというか。

だから今回初めて読んだアメリカ人作家が描くイギリス貴族に違和感があったんだと思います。
どこかハリウッド的でヨーロッパの閉鎖的な雰囲気が足りないというか。

でも、この作家さんさすがに人気作家だけあってお話の運びは上手なので、アメリカを舞台にしたヒストリカル物を書いてくれないかなぁ~と思いました。

コメント下さると励みになります(^^)

2016年2月10日水曜日

夜ごとのシーク シャロン・ケンドリック

さて、今回は「シークもの」をご紹介。

「夜ごとのシーク」

ソレルはイギリス人外交官の娘として砂漠の国ハラスタンで育った。
16歳で両親を亡くした後も王宮の補佐官であり両親の親友でもあったマリクを後見人としてハラスタンで教育を受けた。

優秀ではあったものの、一介の補佐官でしかなかったマリクは今ではハラスタンの王という多忙な身分になっていた。

マリクを兄とも父とも慕っていたソレルだったが、彼のことを愛し始めていることを自覚していた。
しかし、王はハラスタン人の女性としか結婚できない掟。

このままマリクの側に居てマリクが他の女性と結婚するのを見るのはつらすぎる。
マリクから離れなければ心が壊れてしまう……
ソレルは祖国イギリスに帰り、新しい生活を始めることを決意する。

この作品、私がハーレクインを読み始めるきっかけとなったお話です。
育ててくれた年上の男性を好きになるという設定に萌えました。
ちょっとだけファザコンのケがある虫子です。

後からコミックまで買いました(笑

シークとはざっくり言って砂漠の国の王様です。
中東辺りの架空の国である場合が多いですね。

国名をはっきりさせないのは政治的な意味もあるでしょう。
「私の国、今その国に空爆中なんですけど~」という読者も出てくるでしょうし(汗

はっきりと書かれていませんが、イスラム教を信仰している国と思われます。
女性の肌見せに対して厳しかったり、掟(戒律?)が絶対という環境です。

色々と制限がある中でいかに愛を貫くかという所がシークものの見所ではないかと。

日本人にとって中東系の美形ってピンと来ないですよね。
彫りが深くて色黒で……位の知識しかありません。

しかし、それではもったいない!
ご覧あれ!!(笑
イケメンですねぇ。
せっかくのハーレクインですからこの位の美形を妄想しましょう。

さあ、シークのイメージを作ったところで虫子的萌えポイントです。
ここからはネタバレと感じる可能性アリ↓





①マリクの高圧的な束縛愛

 これ、シークものの醍醐味かと。
 ムスリムの男性、しかも王様ときてはこうなるのも仕方ない。
 マリクの束縛には異性愛的な面と父性愛的な面が混在していてそこがまた魅力。
 現実にこんな束縛男がいたらグーでパンチな虫子ですが、
 ハーレクインの中ならアリ。全然アリ。

②責任と愛の間で揺れるマリク
 
 またマリクの話で申し訳ないんですが、
 ハラスタンの王はハラスタン人の女性としか結婚出来ない掟があるんです。
 一時はマリクもハラスタン人の花嫁候補を探すのですが……
 責任ある立場に置かれた男性が愛と責任の間で葛藤するのが萌えます。
 現実にはなかなか無いことだからこそ物語はこうあって欲しいですね。

③沙漠の国の美しさ

 沙漠の国って憧れありますよね。

 女性の憧れが詰まりに詰まったアメリカのドラマ、
 「Sex and the City」の映画版でも沙漠の国に行きますものね。

 きっと世界中の女性が潜在的に惹かれる場所なんだろうな。
 SATCが行くんだから間違いないでしょう(笑 

何だかヒロインについて触れなかったのですが、もちろんソレルも魅力的です。
ただ、マリクがツボすぎてマリクのことばかりに(笑

ハーレクイン好きな方、中東系の男性イケメン!と思った方、コメント下さると嬉しいです(^^)

2016年2月6日土曜日

地下室の令嬢 ベティ・ニールズ

さて、今回は現代モノを読んでいました。
早速あらすじから~

「地下室の令嬢」


両親を交通事故で失ったアラベラは自力で生活を立て直す必要に迫られていた。
慣れ親しんだ田舎の家は売りに出され、わずかな荷物と愛猫だけを連れてロンドンへ。

やっと見つけた住み込みの仕事は医師のオフィスでの管理人の仕事。
オフィスの地下に部屋をもらい掃除や戸締まり、電球の交換と様々な雑用をこなしていく。

ある日、アラベラの部屋をチラリと覗いた医師のタイタスは、
アラベラの生活振りがつましいながらも良家の令嬢のものであると気づいた。

「彼女はこんな生活をしていてはいけない女性に違いない」

タイタスは妙案を思いついて……


久しぶりに現代モノを読んでみました。
現代モノとはいっても実は結構昔です。

初版が出版されたのは1993年なので23年前!
作家はベティ・ニールズさんとおっしゃる方で、もうお亡くなりになってます。
(生きていたら現在107歳!)

この話が出版された当時、何と御年84歳!
執筆したのが少し前だとしても80代に入っていたんじゃないでしょうかねぇ。

何ともビックリの瑞々しい感性ですね。
私もおばあちゃんになっても恋愛小説を楽しめる人間でいたいものです。

さて、今回の虫子的萌えポイントのご紹介です

ここからネタバレと感じる可能性アリ↓







①アラベラのお部屋作り
こんな一角に住んでいたかも
 このお話の魅力の大部分はココにあるんじゃないかと思います。

 まず、アラベラはほとんどお金を持っていません。
 やっと住む部屋を見つけるところからお話が始まるのです。
 
 その地下室というのがまぁ何も無い。
 その何も無い部屋にお給料から少しずつ家具を買い足していきます。
 
 その様子が正に清貧!
 貧しいながらも清潔感漂うアラベラのお部屋作りがとっても魅力的です。
 
 安い布を買ってきてクッションカバーとカーテンを手縫いしたり、壁に自分でペンキ塗ったり、実家から持ち出せた良質のカーテンを縫い直してリサイクルしてみたり。

 そして庭から取ってきた野の花を毎日飾ります。

 最近流行りのシンプルライフというやつですね。
 貧しいながらもお育ちの良さが滲み出てます。

 そんな女の子が地下室に住んでいたらそれは気になるでしょう(笑
 質素でも魅力的な部屋を作るアラベラがいじらしくなります。



②アラベラのお料理
 
 彼女は丁寧に生活するのでお料理もちゃんと作ります。
 何とパンまで自分で焼きます!
 (その辺に時代を感じるのですが、今でもパンが主食の国って自宅で焼いてるのでしょうか?)

 管理人という仕事は肉体労働が多いので体はヘトヘト。
 それでも「パンとミルクとキッシュの残りがあるわ」とか言っちゃう素敵女子です。


 前任者のお婆さん管理人が「缶詰ばかり食べていた」という描写があるので、イギリスで管理人という仕事をする人ってそんな感じの人が多いということなんでしょうね。

 お茶を飲むときは実家から持ってきたコールポート磁器で飲んだりする場面もあります。
質素なテーブルに高価な茶器
 地下室だと思って開けたらこんな生活してるんですものね。
 ギャップ萌えでタイタスもイチコロです。
 (アラベラは狙ってそういうことするコではありませんよ)

③ニブいヒーロー
 
 タイタス、ニブい!でもそこがイイ!!
 
 このヒーロー、ハンサムなお医者さんです。
 振る舞いももちろんスマート。モテモテです。

 自分でも恋愛はそれなりにしてきたとおっしゃってますが、その割に……
 どう考えてもアラベラのことが大好きなのに自分の気持ちに気づいてない。

 アラベラも結構ニブいのですが、タイタスのがニブい(笑
 このニブニブカップルの成長を見ているのがもどかしいけど楽しい!

と、こんな感じでした。
現代モノでありながらも古風な雰囲気漂う良作だと思います。
やはり作者の年齢のせいでしょうかね。

サザエさんて今の子供達も観てるけど、肌感覚で少し昔なんだなって分かりますよね。
そんな感じの古き良きイギリスを感じました。

作者買いはしないって言ったのですが、この方の作品もうちょっと読んでみたいカモです。

ハーレクイン好きな方、この作家さん好きな方、コメント下さったら嬉しいです(^^)

2016年2月3日水曜日

伯爵に拾われた娘(後半) ヘレン・ディクソン

さて、感想分の続きです。
前半よりネタバレ度が高くなってますのでご注意を。

前半とあらすじはコチラからどうぞ。
ネタバレと感じる可能性大アリ↓





萌えるポイントの続きです。

③キャラ立った脇役たち
 
  脇役が濃ゆい!

 過去のある娼婦の館のマダム(女将)、
 ギラギラに脂ぎったスリの親玉、

 姪との関係修復に苦悩する叔父さま(ナイスミドル)、
 ヒーローにトラウマを与える元伯爵など!

 特にヒロインの恋敵になる女性は出番が少ない割に良い味出してます。
 恋に破れた彼女の裏側まで描いてあり、
 この娘でももう一作書けるんじゃない?と思わせます。

 
④当時の画壇の雰囲気

  本作のヒーローであるアダムですが、
 爵位を継ぐことになった時点で、すでに人気の画家でした。

 作中にもアダムがアトリエで絵を描くシーンもあり、
 それこそ絵になるシーンです。ウットリ

 アダムが描いた絵が発表される場面があるのですが、
 英国のロイヤル・アカデミーの初代会長ジョシュア・レイノルズという実在の人物が登場してきます。

 もちろんチョイ役ですが、チョイ役の割によく書かれているので思わずググッてしましました。
 当時の画壇のカリスマであり偉い人みたいです。
 前編に貼った三姉妹の絵は彼の作品です。
 虫子は絵はさっぱりなので、ハーレクインを読まなければ知り得なかった人物です。
 彼の作品から当時のリアルな雰囲気が感じられます。


 全体として濃いめの脇役を持て余すこともなく、伏線もしっかり回収され、ちゃんと作ってある納得のお話でした。
 (ハーレクインには希に伏線が回収されないままハッピーエンドを迎える作品もあります(笑)

 ハーレクイン好きな方、イギリス風俗史が好きな方、コメントいただけたら嬉しいです(^^)

2016年2月2日火曜日

伯爵に拾われた娘(前半) ヘレン・ディクソン

先ほど読み終わりましたので、
熱気冷めやらぬ内に感想文を!

「伯爵に拾われた娘」


1770年、18歳のエドウィナは亡くなった父の借金を返済する代わりに、親子以上に年齢の離れた伯爵との結婚を強要されていた。

どんなに抵抗してもこの結婚から逃げられないと知ったエドウィナは、亡き母の親類を頼りわずかな旅費だけを手に一人家を出た。

半年後、ロンドンのスラム街。
少年に変装しスリに身を落としたエドウィナの姿がそこにあった。

家出後すぐに旅費を奪われ途方に暮れていたところを言葉巧みに悪の組織に引き入れられてしまったのだった……

やっと息をするような生活が続いたある日、
身なりの良い紳士(アダム)から懐中時計を盗もうとするもすぐに捕らえられてしまう。

エドウィナのことを恵まれない少年だと思い込んだアダムから、人捜しを手伝わないかと持ちかけられて……


はい~、今回もヒストリカルを読んでおりました。
今回はいつも読んでいる時代(1800年代前半)より少し前のお話。

登場人物達のファッションも少し違いますね。
(表紙のドレスはかなり現代的です)
私が好きな時代よりちょっと華美。

ロココ(マリー・アントワネットのイメージ)の雰囲気がまだ残った時代です。
ヴォルドグレイブの三姉妹
上流階級はカツラをかぶったり、そのカツラに髪粉と呼ばれる粉を吹き付けたりするファッションでした。

みんな頭がグレーですね。
モデルは若いお嬢さんなんですけどね。
髪粉とは香り付きの小麦粉のことなんだとか。

頭に小麦粉とかもうわけ分からん!とお思いですね?
私もそう思います(笑

当時はあんまりお風呂入らないですからねぇ。
カツラにも髪粉にも衛生や見栄え的に色々意味があったようです。

実際は当時はカツラの使用率は半々というところだったみたいですが、ここぞ!というときのオシャレだったのでしょうか。
作中にもたびたび登場します。

歴史やファッションについて調べてみたくなるというのがヒストリカル物の面白い所ですよね。
興味の世界が広がります。

さて、ではこの作品の虫子的萌えポイントをご紹介します。

ここからネタバレと感じる可能性アリ↓






①ヒーローのツンデレっぷり
 アダムが感情をストレートに出してくるタイプなので萌え!

 当時の貴族階級の男性は人前で感情的になることはとして育てられているため、多くのヒストリカル物のヒーロー達は「グッと堪える男らしさ」をセクシーと描写される場合が多いんですね。
 
 でもアダムは今は伯爵だけど、元は画家なんですね。もちろんイケメンの。
 イケメンでアーチストだったら多少の欠点も長所に見えるってコトで、随所で感情を露わにします。

 う~ん、現実に居たらやっかいなタイプなんだけどなぁ。何故か惹かれる。
 どこかでこんなタイプと出会ったかしら?
 デジャヴュを感じながら読み進めるうちにハッ!としました。
 
 その正体は「花より男子」の道明寺でした(笑
 ヒロインへの愛ゆえに「可愛さ余ってブチ切れる」辺りが似てます。
 若かりし頃の刷り込みって強烈だなぁ。


 ちなみに虫子はどっぷり道明寺派です。 三十路乙女達の青春のバイブルですね。

②昔のロンドン暗さったらない
 作中、ロンドンのスラム街が出てきます。
 日本に住んでいるとあまり感じることはありませんが、外国には地域によって明らかな貧富の差を感じる場所があります。
ブラジル (お互いどんな気持ちなのかな)
当時のロンドンもそれはそれは酷かったらしく、暗くて危険な当時のスラムの様子が描かれています。
 切り裂きジャックやシャーロック・ホームズの影響でしょうか、昔のロンドンのスラムって絶対行きたくはないけど好奇心をそそる場所です。
ジン横町
ロンドン郊外でお嬢様暮らしをしていたヒロイン。
 慣れないスラムでの生活に疲弊していく様子が後のロマンスを盛り上げます。

ちょっと長くなったのでこの辺で。
続きは次回→

ハーレクイン好きな方、花男好きな方コメントいただけたら嬉しいです(^^)

欧米女子にとってハーレクインって?

さてさて、現在読み進めている作品がまだ読み終わらないので、
今日は欧米でのハーレクインの立ち位置について考えてみたいと思います。

結構前に観た映画かドラマかで、
(すいません、さっぱり思い出せないのですがコメディだったと思います)

アメリカの一般家庭、14歳位の姉と10歳位の弟が言い争いのケンカをする場面。

お姉ちゃんが友達(彼氏?)と電話で話しているところにちょっかいを出す弟くん。
あっちへ行けと追い払う仕草をするお姉ちゃん。
弟くん面白くない。そこで仕返し。

弟「へ~んだ、お姉ちゃんなんか部屋にハーレクイン隠してるくせに!
  エッチなシーンもあるんだって知ってるんだぞ!!」

とっさに受話器を押さえて目を見開くお姉ちゃん。
追いかけっこが始まります……

えぇ~っ、エッチなシーンて……
まぁ、少年には刺激強いか。


当時はハーレクインにハマる前だったので、

「へ~、アメリカって若い女の子もロマンス小説読むんだ~」

って位の感想でしかなかったのですが、
そういえば日本の10代位の女の子ってハーレクイン読まないですよね?

その違いって何?と考えた結果、

「ハーレクインは欧米女子にとって少女漫画(みたいなもの)である」

という考えに至りました。ハイ。
そう思った理由が

①恋愛至上主義
 少女漫画もハーレクインもとにかく恋愛モノです。
 女の子は疑似体験でも恋がしたいのです。
 
②突拍子もない設定
 実は身分を隠した王子だった!とか大会社の社長だった!とか。
 日本の少女漫画にもよくありますね。
 (幼馴染みとか隣の家のナイスガイがヒーローという場合もあります)

③アメリカ人にとって白人男女の恋愛は身近
 私たち日本人からするとハーレクインってハリウッド映画の世界ですよね。
 白人(たまにアラブ系)の美男美女が大恋愛するっていう。
 でも欧米の人にとっては同じ人種ですからね。
 私たちが読むより身近に感じてるはずです。
 多分、感覚的には私たちが日本とか韓国の恋愛ドラマ観る感じでしょうか。

④日本の少女漫画にあたるジャンルが無い(多分)
 アメリカの本屋さんをじっくり見たことがある訳じゃないので憶測ですが、
 (アメリカ版Amazonでも検索のしようが無いしなぁ)
 あちらには思春期の女の子向けに作られてる恋愛モノのジャンルが無いんじゃなかろうかと。
 漫画といったらスパイダーマンみたいなアメコミ系か子供向けのアニメ位ですもんね。
 日本みたいに大人も楽しめる「絵+ストーリー」という作品は少なそう。
 なので、ロマンスぷんぷんな本というと大人も少女もハーレクイン一択なのかな?と。

⑤適度なセクシーシーン
 思春期ともなるとやはり興味は出てきますよね。
 日本の少女漫画も最近は結構ダイタンな作品もあるとか。
 その辺ハーレクインは露骨すぎず上品に。
 乙女達の自然な好奇心を適度に満たしてくれるのでしょう。
 
と、色々書き連ねてみましたが全て憶測なんですねぇ。
ちょっと旅行に行った位じゃ中々そういうディープな実態は分かりません。

日本でだって趣味の合う人と会ったことないですもんねぇ。。。

どなたか海外事情に詳しい方、コメントいただけたら嬉しいです。
もちろんハーレクイン好きの同士もコメント下さい(^^)